雑談– category –
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わが古里
川を訪れた。 古里の川を。 幼いころから魚を追いかけた、関東随一の清流である。 いつ来ても美しい場所だ。 犬も一緒。 前回ここを訪れたのは3月の終わり、いや4月の頭だった。その頃はちょうどソメイヨシノが花を咲かせ始めたころだった。 およそ半年ぶ... -
ずっと“他人”でいましょうよ
最近、私は街の公園に出没している。 芝生の広場があるだけの小さな公園には、犬連れの人たちが集い、私も毎日その輪に解けこんでいる。 とっても居心地がいい。 毎日顔を合わせるのに、名前も職業も住所も知らない人たち。 親しい他人というのはとっても... -
30年の友情が終わった日
タイトルの通り、30年を超える付き合いがあった友人と絶縁した。 この友人を仮に宏之としよう。 宏之とは幼稚園の年少で出会い、34歳まで交流が続いた。 小・中学校は同じ野球部で、会えば当時の思い出話は尽きることがない。 高校からは別だったが付き合... -
人生は絶縁の繰り返し
能動的であるかどうかはさておき、人生は絶縁の繰り返しだと思うようになりました。 今日笑いあった人と、もう二度と会うこともないかもしれないのです。 携帯電話やスマホの登場でそういう感覚が薄くなりましたが、本質的にはそうなのだと思います。 ◇ 今... -
秋の風と暮らし
最近、引っ越した。 4階のベランダからは小川が見える。 水は透き通り、川底では水草が揺れている。 せせらぎを聞きながら、私はベランダに洗濯物を干す。 タオルやシャツを手に取り、パンパンと音を立てて伸ばし、竿にかけていく。 竿に隙間なくピッシリ... -
毎日1.5リットルも酒を飲んでいる。だけど酔えない
「飲みすぎちゃうか~」 犬の忠告に耳を貸さず、今日も今日とて酒に逃げました。 濃いレモンサワーと濃いグレフルサワーを1本ずつ。それぞれ500ml。 アルコール度数は7%なので、まあまあの酒量です。 その上、サワーを1リットル飲み干してもなんだか物足... -
知らん人で“会話量”を稼いでいる
話す人がいない。 孤独である。 34歳独身。両親はすでにおらず、兄弟もいない。 友人はいるが、おっさん同士で毎日電話をするのも気持ちが悪いし、相手には家庭があったりもする。 仕事はといえば、幸か不幸か在宅ワーク。業務のやり取りを口頭で交わすこ... -
変わりゆく川の記憶
夏の川は美しい。 透き通った水の中で、水生植物がやさしく揺れている。 殺風景な冬の川は黒々としていて寂しいが、夏の川は澄んでいて生命力に満ちている。 しかし、近隣住民は口をそろえて「昔はもっと透明な川だった」と言う。年々、透明度は低下してい... -
仰々しい愛情なんていらない
爆睡している私の横で、犬も爆睡していたらしい。 自分が寝ている時の犬の姿というのは普段あまり目にする機会がないが、とても安心している様子である。 普段、よい飼い主でありたいと思うがあまり自己嫌悪になることも少なくないが、特別なことをしてあ... -
反省はするな、将来を考えるな
日本人は「反省」と「将来」が好きな人種である。 >反省しなさい とか >将来のことを考えなさい なんて言葉は、学校の先生が放つ説教の定番である。 しかし、反省も将来の展望も無用である。いや、それどころか有害である。 変えられぬ過去を振り返る「...