東京・町田市にある都立公園「小山内裏公園」に初めて行ってきました。かなり満足度の高い公園だったのでブログにします。広くて半分ほどしか回れなかったので、残りは後日また書くつもりです。
この公園は、多摩丘陵の骨格をなす主稜線上に位置しているとのことで、豊かな雑木林がそのまま残されています。
駐車場に車をとめると「鮎道」の看板が目に留まりました。
どういう意味だろうかと思いながら雑木林の細い道を進むことにしました。
それにしても、趣のある小道です。仮にも東京でありながら、高原を散策しているかのような解放感。木々と落ち葉と土と空。人工物のない風景に目が休まります。
小道を進むこと数百メートル。先ほどの「鮎道」の答えがありました。
かつてはこの道を通り、採れた鮎を江戸まで運んでいたのだそうです。津久井というのは神奈川の地名のようです。何気なく通る小道にも意外な歴史があるものです。
サンクチュアリと称した自然保護区も設置されていました。この場所は多摩川支流である大田川の源流部にあたり、湧水豊かな土地だそうです。普段は入れないですが、時折サンクチュアリ内のツアーをやっているそうなので、今度参加してみようかなと思っています。
それと、言うまでもなく小夏も一緒です。
雑木林を抜けると、このような大きい道に出ます。「戦車道路」とも呼ばれている道だそうです。
第二次世界大戦のころ、戦車の性能テストと訓練で使われていた道とのことでした。例えではなくて、本当に戦車が走っていたわけですね。鮎道とは違った意味で、歴史深い道です。
少し高台になっていて、街を見下ろすことができます。京王相模原線の多摩境駅に近い方の街並みでしょうか。
こうしてみると、多くのマンションや商業施設が進出してきた中で、こうした雑木林を先人たちが保全してきたわけですね。英断に敬意を表したい、そんな気持ちです。
晴れ渡った青空の下では、ロウバイがその花を咲かせていました。近くを通るとフワっと香り、思わずマスクをずらして鼻を近づけました。上品ないい香りです。
公園内の「大田切池」には不思議な風景が広がっていました。池の中から顔を出すこの木々は何でしょうか。
水生の木々かと思いましたが違いました。これはスギです。
昭和60年ごろ、周辺の宅地造成に伴い、この池を人工的につくったそうです。意図としては、大雨の際に雨水が一気に川に流入することを防ぐためだったようです。元々岸にあったスギが水に浸かり、枯れたままの姿で今もそびえたっているのです。
スギには気の毒な出来事だったでしょうが、実に面白い風景です。
この日は時間が限られていたので、ここで終了です。
また後編にあたるような内容を書くので読んでください。
コメント