休日の午後。急きょ東北道を北上し、日光道に。
鬼怒川上流の「龍王峡」を思いつきで訪れた。
温泉街を抜けてたどり着いた渓谷は絶景だった。

あいにくの雷模様で小雨が降っていたので、滞在時間は短かったが、快晴時とは違った荘厳な雰囲気がある。
暑い雲が覆う灰色の空に、ときおり稲妻が走る。「龍」を名乗る地にはふさわしい天の演出だ。
火山岩が鬼怒川の急流に浸食されてできたとされる龍王峡は、まさに龍がのたうつような地形である。この奇岩が連なる風景は約3キロにわたっている。

鬼怒沼に端を発し、かつては「香取海」と呼ばれる内海へと注いでいたこの川は、利根川の東遷事業に伴い利根川支流の地位に甘んじている。
実に口惜しい。
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