2026年7月– date –
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エッセー
15階の風景
10年ほど前、大分県に住んでいた。 縁もゆかりもない街に、転勤でやってきたのである。 県庁からほど近いマンション。15階の部屋を借りた。北向きの部屋は日当たりが悪かったが、眼下に広がる街の向こうに別府湾を見ることができた。 穏やかな瀬戸内海であ... -
日常
タクシー
「お客さん、どちらまで」 「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ」 「どちらまでってば」 「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ」 「……」 「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ」 -
エッセー
満たされない人
鴨長明の「方丈記」を読んだ。鎌倉時代の随筆である。 子どものころ、教科書か何かで読んだ記憶があるが、大人になって読むとまた違った感慨がある。 およそ800年の時をへても、長明の文章が人の心を打つのは、なぜだろう。 読み手は、彼の「負け惜しみ」... -
エッセー
しゃがむ
数年前から「しゃがむ」ことにハマっている。 子ども時代の目線を味わえる気がして、なんだか懐かしい。 子どものころ、こういう塀の向こうに何があるのか分からなかった。 飛んでも跳ねても届かないから、答え合わせもできないまま、たくさんの風景を通り... -
エッセー
霧の降る日
霧降高原に行ってきた。 時期を狙ったわけではないのだが、ニッコウキスゲがちょうど見ごろを迎えていた。 鮮やかな黄色の花びらが標高1500メートルの斜面を彩る。 この花の寿命は、たったの一日。朝に開いたら、夜にはしぼんでしまうという。 だから今日...
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